人気の結婚相談所は成婚率も高い?その数字信用できる?

成婚率

結婚相談所を選ぶときには、各社が公表している「成婚率」はとても気になる数値です。そして、誰でもこの数値を見れば結婚が成立した会員の割合だと考えるのではないでしょうか?しかし実際は、成婚と結婚は同じ意味で用いられているわけではありませんでした。では「成婚率」とはいったいどのように解釈したら良いのでしょうか。今回は、結婚相談所が公表している「成婚率」と「結婚に至った割合」のちが、さらに成婚率と結婚相談所の人気ランキングの関係についてご紹介します。

結婚相談所の人気と成婚率の関係

ランキングと成婚率の比較に、順位つけの根拠が示されていた「オリコン顧客満足度ランキングの結婚相談所ランキング比較」を参考にして数値が連動しているか調べてみました。結果は、人気順と成婚率の数値は連動していませんでした。

成婚の定義が各社によってちがうため、成婚の数値と人気順が連動しないのは当然の結果です。消費者が連想する成婚のイメージと、婚活業界が定義している成婚の意味が同じではないことを理解して数値を見る必要があります。

成婚の定義として「これも含まれているの?」と感じたのは会員外成婚です。会員外成婚とは、登録している会員が相談所以外でパートナーを見つけて退会するケースのことを言います。成婚には違いないですが、相談所以外で成婚した分まで自社の成績として計上されていることが気になります。

このほか各社の成婚の定義を比較して感じたことは、成婚の定義があいまいなので成婚の割合が高いことと、結婚させてもらえる可能性の高さは同じではないということです。結婚相談所のランキングを掲載しているサイトは数多くありますが、単純に成婚率だけで順位がつけられているものは情報を鵜呑みにしないことが必要だといます。

成婚率ってどうやって計算しているの?

結婚相談所によって定義はちがいますが、主に使用されている計算方法は3種類です。

  • 「成婚により退会した会員数」÷「全退会者数」
  • 「成婚により退会した会員数」÷「会員数」
  • 「成婚により退会した会員数」÷「入会者数」

3種類の計算方法に加えて「成婚により退会した会員」にある「成婚」の定義があいまいなこと、そしてあてはまる数値の計測期間が異なることが、各社の成婚率が大きく異なる原因になっています。

次に、平成18年5月2日に公表された経済産業省「少子化時代の結婚関連産業の在り方に関する調査研究、資料編」6.紹介方法や事業成果内の(5)に示されていたデータをご紹介します。

「平均成婚者数」÷「平均会員数」の計算方法で、一定期間の平均値を元に示された「成婚に至る会員について」データの数値は、男性会員の成婚割合が8.4%、女性会員の成婚割合が10.1%となっています。これは結婚相談所からインターネット型の婚活サイトまで含まれた、全業態を合計して算出された数値です。

結婚相談所の中には成婚の割合が50%を超える数値を公表している結婚相談所もありますが、これを見て会員登録した半分が成婚できると考えて飛びつくのは危険です。経済産業省のデータを見てわかるように、10人に1人が平均的な数値と考え、あまりにも高い数値が示されている結婚相談所があった場合にはどのような計算方法で算出された数値なのか確認しましょう。

特に、注意したいのは「成婚により退会した会員数」÷「全退会者数」で算出された数値です。成婚した会員の数を割る分母が、「全退会者数」となっているサービスには注意しましょう。他の計算式にくらべて分母が小さくなるので、見た目のうえでは成婚する割合が高くなっています。

結婚相談所を選ぶ基準と成婚率

成婚率の数値が、いかにあいまいな基準で算出されているかご理解いただけたと思います。「数値に鵜呑みにして、ここなら結婚できるだろう」と判断することはできません。大切なのは、自分の婚活スタイルに合った結婚相談所を選ぶことが重要です。

結婚相談所を選ぶ基準でまず頭に浮かぶのがお金がいくらかかるのかと言うことです。入会から成婚までにかかる料金を把握して、計画を立てて予算設定をおこなわないと、途中で資金がなくなり退会しなくてはなりません。

相談所選びを始めた際は、さまざまなケースを想定した情報収集をしておきましょう。事前の調査でこちらの質問に対して明確に答えてくれる相談所ならば安心できるでしょう。相談の際にいくつかでもあいまいな回答をされた場合はあわてて入会をしないことです。

結婚相談所と信頼関係が築けなければ、入会しても良い結果が得られる可能性は低いでしょう。なぜなら、相談所が会員に提供するサービスは、結婚相手の情報提供だけでなく、アドバイスや相談など精神的な部分が多いからです。

予算的な面と信頼関係に不安がなければ、次は自分の条件に合った情報提供の方法や結婚相手選びをしてもらえるかがポイントになります。相手に望む条件、紹介やアドバイス・相談の方法など自分の要望をはっきり伝えて、相談所が自分のニーズに応えることが可能か見極めましょう。

このほかにも判断する基準はありますが、まずは予算と信頼関係、自分の要望に応じたサービスの提供が可能であるかをチェックしましょう。

成婚率よりも大切なこと

成婚率など数値で表されているものは、容易に比較できるために結婚相談所選びにおいて重要視してしまいがちです。しかし最も大切なことは、結婚相談所が自分を結婚させてくれるかどうかです。数字に目を奪われるのではなく、相談所の担当者を信頼したいと思えるのか感じ取りましょう。

成約実績のある担当者ならあなたの婚活を成功させるために、まずあなたのことをよく知ろうとします。このことをふまえて、無料相談を利用して担当者のことを観察してみましょう。あなたのことについて、普通ならば聞きにくい過去の恋愛についてや収入、家族のことを根掘り葉掘り質問してくる担当者なら、婚活が成功する可能性は高いでしょう。

成婚させる能力の高い担当者は、あなたのことをできる限り理解しようとして、過去の出来事から将来に対する考えまでも質問してきます。そしてこのときに、あなたがどう感じたか、本音で素直に自分の気持ちを話すことができたかなど、今後の婚活に大きく影響するでしょう。

最初の相談で気持ちよく話せない気がした、また本音を言えずに適当に答えてしまったとしたら、その担当者の元で婚活を始めたとしてもうまくいかないかも知れません。婚活で成功するためには、紹介されたパートナーとの相性の前に、担当者と自分の相性がとても重要なのです。

その逆に、事務的な話やプライベートな質問でも、当たり障りのない質問しかしない担当者だとしたら、あなたのことはビジネスとしてのバックアップしかしてもらえない可能性が高いでしょう。結婚相談所はビジネスには違いありませんが、成婚率の高い担当者のバックアップはまるで身内のような接し方をしてくれる方が多いです。

まとめ

結婚相談所や婚活情報サイトの広告で大きくアピールされている成婚率の数値は、成婚のしやすさと連動していないということがわかりました。特に成約率の数値が突出している場合は、計算方法を確認して、妥当な数値なのか見極める必要があります。

結婚相談所選びで重要なことは他人の成約率ではなく、あなた自身が結婚できるかどうかです。あなたの成約率が100%になければいけないのです。自分の状況と要望を把握して結婚相談所の無料相談を利用しましょう。そこであなたのパートナー選びを、信頼して任せることができる担当者と出会うことが婚活成功への近道です。